ララランドとミュージカル
少し前になるが、『ララランド』を見た。周りの評価は真っ二つ。
はてさて、という思いで見たが感想はうーん、でした。つまらなくはないけど絶賛!ではない。何がかなぁと思っていたのだけれど、ミュージカルではないのかと。
あちらこちらのミュージカル映画からオマージュされているのだけれど、結果としてできたのはミュージカルではないなぁという感想でした、不思議なことに。(以下、ネタバレを含みます。)
理由はまず主役二人のダンスと歌が抜群にうまいわけではないことか。
いや、エマはちょー可愛いですよ。いつも着てるお洋服が可愛いのなんの。白ブラウス一枚でさえなんという可愛さ。ワンピースもカラフルで素敵。
かたやライアン。あの犬の目とシャツ一枚のかっこよさ。あー、外国人の色気ムンムンってこれだわと納得。
なんだけどね、二人ともいいんだけど、フレッドアステアみたいなひれ伏したくなるダンスや歌の実力ではない。ライアンのハットの持ち方もイマイチ。そのはビシッと持ってくれ。(ヅカヲタの発想)
次に楽曲。
楽曲単体で聞けばいい曲ばかりなのだが、ミュージカルの曲ではないなぁと。気持ちが盛り上がって歌う歌でもないし、いつぞやに日本のミュージカル界のプリンス井上王子が言っていた『歌の始まりと終わりで感情が変わる』歌でもない。
唯一ミュージカルだったのは、エマ扮するミアがオーディションのシーンで歌った箇所。あそこはブラボー!と言いたくなった。
あとはラストですかね。
ミアがデザインしたセブのお店のロゴが出てきたからゾクゾクはしたんですが、あのもう一つの世界のシーン。
どちらの夢だろうか、ミア?セブ?それとも二人とも?
そしてセブがようこそ、と言って弾く一曲。
ゾクゾクするくらいにいいシーンだったのだけれど(昔のアイタタタな恋とか思い出したりもして)、もうあのあとドロドロ不倫劇のスタートとしか思えなくてね…。(やめい)
オマージュしているミュージカルの終わりかたとは随分違うんだよなぁ。
結局翌週、『レ・ミゼラブル』と『巴里のアメリカ人』借りてきてこれぞミュージカル!と一人楽しんでた。
レミゼはwho am I?と幾度となく問いかけ、巴里のアメリカ人は脚本ツッコミどころ満載なのだけれど、歌とダンスでねじ伏せて難しいことは置いておく。テンションあがるのはこちら2作だったなぁ。
ミュージカルって何だろうと考えるとムツカシイけど、大好きだ。