麗しのアンナカレーニナ
アンナカレーニナ見て来ました。
席が凄かったので目が合う(と思い込んでる)たびに天に召されるかと思い、帰りの新幹線でこれを書いているので少々おかしいテンションですがご了承ください。
また細かいところまで書いてありますので未見の方はお気をつけください。
とりあえずストーリーは君たち子供がいるのに自由に生きすぎだよ、とか別れる気満々なのにそこで別れず駆け落ちかい、とか理解不能なんですがもうそこは突っ込まない。
で、まず、みやさま美しすぎるよ。
うん、分かってたけどお美しい。(大事なことなので2回言う)
正直なところこれまで軍服っていうとちって思ってしまう人間だったのですがフランツからその考えが崩れつつあり、もう今日で破壊されましたよね。白軍服に白マントとか万歳ですよね。
跪いたときなんて完璧すぎてオペラでガン見しましたよね。
黒も落ち着いていいですし、臙脂色もお似合いですよね。
みやさまってこれまで色男で浮き名を流す系な役が多かったので、激しく恋をするお役を見たのはそういえば初めてでした。
1幕は激しく情熱的に愛し、2幕はその愛故に苦しんでいく。
美しい方が苦しむ姿って見ていて眼福(芝居の話です。)お芝居も細やかですね。
背中で苦難を見せるお姿もまた素敵。
お歌もフランツで歌い方変わりましたよねぇ。ちょっと癖があったのがなくなって聴かせる。元々音は取れてる方でしね。あー素敵。
2番手れいこちゃん。
おヒゲでどちらかといえば耐える芝居。
前半は堅物で、後半は待つ男。上手く演じ分けていましたねぇ。
シルバーにも水色に見えるフロックコート姿がよくお似合い。
お歌も安定して聴かせる。
ワンツーで麗しすぎません?
ヒロイン海ちゃん。
芝居、所作、お歌と安定してますねぇ。
バッスルドレス姿もいいですね。
一番最初の駅のシーンでみやさまを断るのに首を背けるところが品があって素敵。
どんどん狂っていくお役でこれは大変だろうなぁとは思うがさすがですな。
イタリアの海では白い靴を脱いで自由に踊り、駅では黒い靴を脱いで汽車に飛び込み、ある意味自由になる。いい演出。
1幕ラストだったかみやさまとれいこちゃんの取り合いダンスで真ん中に挟まれているのを見るとこの方は卒業された後普通の男性にときめくんだろうか、とか余計な心配をしてしまいました。だって色男みやさまと堅物れいこちゃんよ?! 世の男性勝てないよ?!
ほか、出てくると安定する専科お二人。
ってか別れようとする2人に対して最後に会わないと後悔するわよ、とけしかける辺り美穂さんも相当悪よね。悪というかあくまで貴族社会のスパイスの1つとしかみなしてないと言うか。
夢奈くんは幸せになって良かったねぇ、のお役。決して華やかではないけれど一途ないいやつ。
歌のソロがワンシーンあったけどこんな歌えたっけ、と驚いた。
相手は研一のきよらちゃん。これで研一か、恐るべし。1幕のときに前髪は…と思ったけど2幕は上げていてあぁなるほど、と。
歌はうまいですね。所作はまだまだこれからかな。楽しみだ。
るうさんも適度にちゃらく、落ち着いてもいて出てくると安心。
蘭世くんはやっぱり目を惹きますねぇ。
ママーとやってるところはどこのフランツかと思ったが笑
そしてフィナーレでシンプル黒燕尾ありがとうございます。
推しが黒燕尾でピラミッドトップにいる姿を見られて嬉しいです。
冷たい目でビシッと踊ってくださり素晴らしかったです。ありがとうございます。
海ちゃんとのデュエダンもストーリーがあり、良かった。お芝居できる2人だから、のデュエダンですよねぇ。(蘭蘭とかたまきちとちゃぴとか踊り狂う系のデュエダンも大好物ですが。)
ということで安定したキャスト陣のためバウ規模なのが本当に勿体無い公演でございました。
もう1回チケ確保しているので大変楽しみでございます。
続・『異人たちのルネサンス』関連美術史のお話。
前回書いた記事の続編。
せっかくなのでヴェロッキオの工房の弟子たちを、と思って調べ始めたのですがクレディとフェルッチの記載は手元の資料になく…。
似たような名前もありませんでした。すいません…。
ということで資料のあった2人を。
まずは澄輝さやとさんのペルジーノ。
1450年頃~1523年。
本名はピエトロ・ヴァンヌッチ。通称のペルジーノのはペルージャ人の意味。
ルネサンス三大巨匠ラファエロの師だそうです。へー!
ヴェロッキオの工房で修行。1472年にフィレンツェで画家として登録。
1500年ころには「イタリアで最高の画家」と言われたそうですが、形式化した人物や構図で次第に飽きられたそう…。
悲しい…。
有名なのは《ペテロへの鍵の授与》。
ミケランジェロ《最後の審判》が有名なシスティーナ礼拝堂の壁画です。
キリストが天国への鍵を弟子の一人、ペテロに渡すシーン。
床に書かれた石畳のマス目が遠・近・法!!って感じですね。
(遠近法はこの少し前に出てきた技法。皆さんこぞって使う頃です)
瑠風輝さんのシニョレッリ。
おそらくルカ・シニョレッリのこと。
1450年頃~1523年。ペルジーノと一緒ですね。
私の手元の資料にはヴェロッキオの工房にいたとは描かれていません…。
でも、1481年からはシスティーナ礼拝堂装飾に参加、やがてロレンツィオ(芹香斗亜さん)の招きに応じてメディチ家別荘に同家を称揚する寓意画連作を描いたそうですのでなんかしら繋がりはあったかもしれません。
有名なのはオルヴィエート大聖堂サン・ブリツィオ礼拝堂の連作。
以下がそのうちの1枚。
もともとはこの少し前の時代のフラ・アンジェリコという人(もともと修道僧なのに結婚して子供までいる突っ込みどころ満載。でも絵は素敵)が弟子とともに
天井から作成したが、中断。50年後に彼が再開。
《反キリストの説教と悪行》は前回の記事でも記載した、サボナローラのことを暗示しているとも。
解剖学に傾倒し、活力に満ちたこの連作はミケランジェロのシスティーナ礼拝堂の《最後の審判》に影響を与えました。
残りの人も専門書をひっくり返せば出てくるんでしょうが、私の手元にあるレベルでは探せず。。
すいません。
それにしても、一つの工房にもこれだけ人がいたと思うとかなり狭い人間関係の中で生きていたんでしょうねぇ…。
その中で注文をつかみとり、パトロンを見つける。大変な世界なのはどこも同じ…。
前回と今回の記事で少しでも美術史に興味を持ってくださった方がいらっしゃれば幸いです。
『異人たちのルネサンス』関連の美術史のお話。
見てきましたよ、宙組。
が、今回は感想ではなく、個人的興味のためのまとめ。
えぇ、わたくし大学時代の専門は西洋美術史でございまして、卒論はヴェネツィアルネサンスの巨匠、ティツィアーノでした。
のでフィレンツェのルネサンスも専門ではないけど、大好きですよ!!ってことで家にあった資料を引っ張り出してきました。
パンフレットに載っている記事と似たようなものの気がするけど、気にしない。
ちょこっとだけ図版も載せたりリンクを張りました。
なお、以下の記載を見れば脚本はだいぶ歴史的事実と反するところがありますが、それを指摘するものではありません。
宝塚の歴史性を求めてませんからね!!
さてさて、レオナルドダヴィンチ(真風様)は1452年、フィレンツェ近郊のダヴィンチ村に生まれる。(レオナルドダヴィンチは、ダヴィンチ村のレオナルド君、の意味。)
実母と実父は結婚せず、それぞれ別の人と結婚。
レオナルドは公証人の実父に育てられます。
ちなみに実母の名前はカテリーナ。
生活は豊かだったが、正式な教育を受けていないため生涯鏡文字を書き続けたとか。
愛情を注いでくれた継母が12才のときに死亡。レオナルドは孤独の生活を送ります。
17才のときにフィレンツェに連れられ、ヴェロッキオ(松風輝さん)の工房に入門。
初期に手掛けたのが《キリストの洗礼》。
https://artsandculture.google.com/asset/baptism-of-christ/HgE0TNZqMx1hXw
左隅の天使を描いたのがレオナルド。
師匠はその腕前に感嘆し、筆を折ったとの逸話もあるくらい。(その後も描いておりますが、この人自身は彫刻のほうが評判よかったらしい)
ヴェロッキオの工房で先輩としていたのが、8歳年上のボッティチェリ(蒼羽りく君)。
(劇中のセリフでも「プリマベーラ(春)」とか「三美神が…」とかありましたね)
ボッティチェリは31才(1475年)のころからメディチ家がパトロンとなり、同年に描いた《東方三博士の礼拝》にはロレンツィオドメディチ(芹香斗亜さん)と画家自身の姿も。
(一番右端でこちらを向いているのがボッティチェリ。左端の赤い洋服がロレンツィオ。)
また、この年社交界にデビューしたジュリアーノドメディチ(桜木みなと君)が騎馬試合に持った旗も彼がまたデザイン。
が、劇中でもあったようにその3年後1478年の「パッツィ家の陰謀」で命を落とします。
処刑された犯人をレオナルドが描いたスケッチも残っております。ボッティチェリが描いた絵もあったようですがこちらは消失。
有名な《春》は1482年、《ヴィーナスの誕生》は1485年の作品。どちらもメディチ家のための作品。
ボッティチェリは1481年、37才のときにローマ教皇に招かれヴァチカンで壁画を制作。最高級の賛辞を集めます。
(この頃ローマ教皇に呼ばれる、というのは最大級のステータス。ローマ教皇か神聖ローマ皇帝どちらの権力が強いかはそのとき次第でしょうが。)
ちなみにメディチ家はもともと薬商人。そこから金融業を営み、フィレンツェにて栄えます。
メディチ家の家紋は丸が6つですがこれは錠剤を示したもの。劇場でも横にありましたね。英語のmedicinの語源もこのあたりだった記憶。
(若干自信ない。違っていたらごめんなさい)
さて、一方のレオナルドに戻ります。
1473年、21才のときには工房から独立して《受胎告知》でデビュー。
https://g.co/arts/5phzjaouqktf16wm7
が、工房の兄弟子的なボッティチェリが1481年教皇に招かれ、失意のレオナルド。翌年ロレンツィオの使者としてミラノに赴いたのを機にこの地に留まることを決めます。
レオナルドがフィレンツェに戻るのはそこから18年後の1500年でした。
《最後の晩餐》があるのもミラノの教会。
《モナリザ》を着手するのは1503年のころ。死ぬまで手元に持っていたと言われています。
(《モナリザ》は織物商人フランチェスコデルジョコンドの依頼で作成開始したらしいが、手元に持っていて良かったのか、は気になるところ。違約金でも支払ったのか?
絵のモデルはこの商人の妻とも、別にいたともはたまたレオナルド自身説も。)
以上が『異人たちのルネサンス』に関連するレオナルドの歴史でした。
同時代にフィレンツェ、ローマを中心に活躍した巨匠はミケランジェロ(1475~1564)、ラファエロ(1483~1520)。
ヴェネツィアはティツィアーノ(1519~1594)。
ミケランジェロを題材にした作品も宝塚にはありますねぇ。
最後に、フィレンツェはその後どうなったか。
豪華王とも呼ばれたロレンツィオが死ぬのは1492年。
1494年にはフランス軍が侵攻。メディチ家もフィレンツェから追放。
その後のフィレンツェを一時的に牛耳ったのは修道士サボナローラで、厳格すぎる神聖政治を唱えました。
次第に市民の反発を招き、最後は1498年焚刑。
ボッティチェリはこのサボナローラに傾倒しており、手元にあった絵画を焼いております。
なんと勿体ないことを…と全世界の美術史ファンが涙。
というわけで以上、個人的趣味による歴史解説でした。
いやぁ、楽しかった笑
【参考文献】
・『ルネサンス美術館』
・『週刊 世界の美術館 ルーブル美術館1』
・『週刊 世界の美術館 ウフィツィ美術館1』
メランコリックでエキサイター!!!
久々な記事です。
前回から東京エリザ、フェルメール展、ムンク展とネタはあるのだけど、仕事が忙しすぎて書く余裕ゼロ。
でも全ツ楽しかったので書く。いや、他のも楽しかったんだけどね。
ということでまずはメランコリックジゴロ。
まとぶん初演を映像で観たはずなのだが全く記憶になくて、贔屓のまっつこと未涼亜希さんが「俺がぶっ飛ばせば一発だぁ」とやって一花ちゃんに「バカ!」と突っ込まれまくってたのしか覚えてませんでした、すいません。
ということで単純に楽しめました。
まずはいいよね、95期コンビ!
2人とも好き。れいちゃんもまぁ美しいことかっこいいこと。
こんな大学生いたらそりゃ貢ぐオバサマ現れますよねぇって思ってしまいました。
マイティーも軽い感じの芝居が良く似合ってて。
コメディーの名に相応しい石田作品。
2人のテンポがしっかりあってて良きかな。
華ちゃんも私好きなんですが、全身ピンクで可愛い。おバカなキャラ基本アレなんですが、華ちゃんは可愛い。メリーベルやらはいからさんやらお芝居が上手い子なんだなぁといつも思う。応援してますよ!!
そして初めてしっかり芝居を見られた舞空瞳さん。顔小さっー!
嫌味なくあのキャラを演じらるのさすが娘役ですよな。
他、高翔さんもカフェでキレッキレで踊ってらしたり、冴月さんも渋みが増したり嬉しい。
飛龍つかさくんも認識できるようになりました。(顔だけでなく)濃そうな感じなので花男に揉まれて濃い男役になって!!
別箱は組子活躍が増えるので見ていて楽しいしお勉強になります。
盆やらセリがないせいか生徒たちがセットを動かすのも面白かった。カフェの机と椅子はまだしも、ベンチ運んだり長机押したりw
話もコメディーだから出来るんだろうなぁ。
ストーリーは突っ込みどころは満載なんですが、ラストのゆずかれーの告白シーンが可愛くて良かったです笑
そしてショーは何度目だ、花組エキサイター。最早花組専属ショー。
大人しく見るのが宝塚、の世界の中で初めて拍手の時に歓声が上がるのを聞きました。いや、気持ちは分かりますが。
だって楽しいよね、本当このショー!!
オープニングのテーマ曲までが結構あるんだが、テーマ曲になったときの客席の手拍子の熱いこと。
これで応援上映とかしたら楽しいだろうなぁ。
マイティーとるなちゃんがガンガン踊るのが見ていて気持ちいい。マイティーとか見るたびにキレッキレなんですけどさ!
お歌担当は羽立さんと和海さん。いいよねぇ。
チェンジボックスは初演のよりも前回からのバージョンの方が好き。
ミスターレイはミスターミリオの弟?(座った席のせいか音響せいかところどころ音が聞き取りにくかった)。
修理工でやってきたマイティーお兄さんがかっこよすぎました。
初代のまりん社長たちの写真があるのも嬉しい。
男役がタキシードでズラッと並ぶと花男たちの濃さがぐっと出て来て好き。キザってなんぼ。
このシーンは娘役も肉食な感じで大変好きです。
さすがに華ちゃんはそこまで肉食感なかったけどさ。
最後の南国感溢るるところは舞空瞳ちゃんの踊りのうまさにびびる。
娘役の踊りで好きなのって腕とか首の使い方が美しい子なんですが(うめちゃんとかちゃぴとか)この子もそうだわ…。
腕のしなやかさと優雅さ、体幹の強さ。ガンガン踊っていただきたい。楽しみです。
やっぱり花男の良さが全面に出てくる楽しいショーだ。帰ってからもしばらく歌ってしまうくらいには元気になれます。
是非見てください笑
映像買おうかなぁ。(どのバージョンかが問題だ)
女だって何にでもなれる。
オーシャンズ8見てきました!!
最高!!
衣装もキャストも豪華だし、オーシャンズらしくクールな話。素晴らしい。
以下、ネタバレ。
この話は「詐欺師になりたいと夢見る8歳の女の子」のための映画だな、と。
女の子だってなんの職業にもなれるし、何語を話してもいいんだよ、と。(ニューヨークを舞台にしながら何ヶ国語も出てくる。ケイト様もオーストラリア出身だ)
見事なまでに主役級からキーとなる人を女で固め、罵り合いも男を取り合うこともない。
とまぁ硬いことを考えてもいいんだけどそんなことどうでもよくなるくらいクールな作品。
最初に仮出所したサンドラブロックが化粧品をまんまとくすね、高級ホテルの部屋をゲットするまでがかっこよすぎる。一滴の血も流さず、話術のみで巧みに手に入れていく。
ケイトブランシェット様、かっこいい。
キャロルのときも良かったけど、こちらは全面的にかっこいい。
皮のジャケット、スキニーパンツ、バイク、いかつい車。この役を演じていただきありがとうございます。
ドレスアップのシーンが短かったのが大変残念です。
多分彼女自身(ケイト様ではなくルー)も真ん中に立てる人なんだけど、敢えて右腕。
それぞれのプロの女が集まって色んな人の目を欺く(そういえば保険員もカルティエの担当者も男ばかりだ)のは見ていてすっきりする。
血を流さず、銃も出てこず、サンドラが元カレ(この人どこかで見たと思ったら「ホビット」のトーリンなのね!! )を脅すときもなんと歯ブラシ。このシーンがこの映画を表しているようだ。
最後に明かされる展示されている宝石を盗む時に使うのもおもちゃの潜水艦と自撮り棒だし。
大掛かりな仕掛けがない。
アンハサウェイも自分の過去のバッシングを逆手に取った役どころでいい。
仲間に入ってくるのも同性の友達が欲しかったから。(でも、この人たちはきっと友達ではなく仲間とか相棒とかよな。)
敵役も出てこず(元カレも出てくるけどそれは主目的ではない)とも詐欺ものって成り立つのね、というのが今回の発見。宝石を愛でるのでもなく、自分たちの力を信じてただ盗んで金を得る。(宝石を捌くのも老年の女性たち。徹底してますね)
最後にみんなで飲んでるお酒もそれぞれバラバラなのが個性が立ちつつ、妙な一体感が出てなくてかっこいー。その後、も豪遊するわけではなく生活が1段階ステップアップ。ええですな。
あとは、触れないわけにはいかない宝石と衣装。
個人的には宝石はそこまで惹かれるものではないのだけど、アンハサウェイが身につけたのを見て、なるほど宝飾とは身につけてこそ威力を発揮するのだなと納得。
衣装もそれぞれのキャラクターをさらに際立たせるもので、ワンシーンだけでなくゆっくり見せて欲しい。
メットガラのシーンは有名人なんだろうな、という人が多すぎるが顔と名前が一致しないので字幕をつけて欲しいです。
(あとはそもそも美術館に行きたい。)
ということで大変満足でした。
続編を切に希望します。
月組黄泉の国へ行ってきましたよ、の感想。
人生初の宝塚が花組春野さん版のエリザなので、特別な作品であることを改めて実感。
生で見るのは東宝版含めて3回目。
3回目だけど、キャストが全然違うので何度見ても飽きないのが恐ろしい。
以下、感想。
まずオープニングの霊廟。
ぞくぞく来ますよね、このオープニング。
自分のメインメロディーを皆が歌い継ぎ、トート閣下登場。
きたきた~となる。
以下、個人別の感想にします。
たまきちトートってキャラと合わないよね、と思っていましたが、これはこれで好き。
確かに怪しさはないけれど、ロックでパワフル。
意外とブロンド(というよりもレモン色?)のロングもお似合い。
ガタイがいいから長いのも似合うのね。
全体的にお歌がうまくなった!
「最後のダンス」も踊りながら歌ってパワフル。素敵。
シシィにも熱く突っ込んでいきながらも突き放すところは冷たくする。
ところでドクトルセーブルガーはなぜあんなよたよたおじいちゃんなのw
笑うところでしたよ。
ちゃぴ様エリザベート。
サヨナラの集大成にふさわしいお姿。
子供時代は無邪気にかわいく(「パパみたいになりたい」の動きが軽すぎてさすがです)、後半どんどん威厳が高まる。
「私だけに」の前の泣くシーンはそんなに覆いかぶさってではなく、静かな泣き方。
割と落ち着いているところからの「私だけに」へ。
最後の音まで余裕をもって伸びて倒れる。拍手がすごかった。
「私が踊るとき」のシーンも手を広げて立つ姿がかっこいい。
そして我が推しみやさま。
フランツって髪型と衣装がどうしても固定してしまって苦戦する人が多いイメージなのに(歴代の方、すいません。フランツとしては正しいですが、推しの美しい姿が見たいんです)、美しくて流石です。
「感情を抑えるのが皇帝の義務だ」という言葉が表すように終始「静」のお芝居。
最初のお見合いのシーンくらいまでは明るい表情も見せるけど、後半辛そうですよね。(まぁ史実としてもこの人すごい人生だからね…)
「扉を開けてくれ」のところも一度開いた扉が再び閉ざされてくっと苦悩。あぁ素敵(単なるファン)。
マダムヴォルフのシーンも最後まで困惑しているのに、最後の最後マデレーネとキスするところで後頭部をがっと掴むあたり色男得意なみやさまです(はぁと)
お髭のみやさまも珍しいですが、「夜霧のボート」はそこまで髭もじゃにはならず。
そしてこのシーン大好き。お見合いのときと同じ旋律なのがいいですよね。
「最後の証言」のところも迫力あってよかったです。
れいこさまのルキーニ。
一人イタリア人なのでやや黒塗りの歴代ルキーニスタイル。
髪型はやや爆発気味でお髭。
滑舌がよくて非常に聞き取りやすかったのと、男っぽくて良かった!
キッチュのシーンのアドリブは
「おーっと綺麗なねえちゃんがいるぜ。(で一度カメラに顔を入れかける)…よく見るとそうでもないな。いやいや冗談だって!」でした。
ありちゃんルドルフ。
後半になってようやくの登場。歌もうまくてさすが。
「闇が広がる」の前半でトートに引っ張られるルドルフの振り付けのシーンが好きなのだけど、ありちゃん見事に引っ張られてました。(たまきち力強いなぁ)
マイヤーリンクで上着を脱ぐときに少々手間取っていたけれど、後ろに投げ捨て、黒天使も見事キャッチ。ナイスです。
子供ルドルフの蘭世くんもオープニングの音からよく出ていて、歌うまなのね。
専科が誰も出ないのにエリザベートができるって月組は中堅が揃っていてすごいのと、今後も安心できますね。
ゾフィーゆりのさんがこれでサヨナラなのは悲しい。
さち花さんのヴォルフは正しく下品で迫力で流石です。(前半は貴族やらミルクの中にいたけれど、ギャップがすごい)
まゆぽんお父さんはちゃぴとの絡みの対格差も含めて本当に親子のようで、これは本当に同期か、と…。
千蘭ちゃんの司教さんも俗っぽさが丁度いい。(「レストランからピッツァを取るように」の言い方がさらっとしていて違和感がなかった。)
晴音ちゃんのリヒテンシュタインも滑舌よく聞き取りやすく、歌も安定の安心。
海ちゃんヴィンデッシュ嬢もちょうどよく狂ってましたね。ここのちゃぴと扇交換が好き。(ちゃぴの「あなたのほうが自由」が音が上がっていくバージョンで嬉しかった)
以下は演出上の変更シーン?
(記憶が春野トート版なのと、手元にないので確認はできない。間違っていたらごめんなさい)
・「愛と死のロンド」でトートの登場って回る盆からのせり上がりだったかな
・ハンガリー訪問時の銃声で帰ろうとするフランツを止めるエリザベートの「フランツ」という声って入っていたっけ
・ハンガリー訪問のあとの、トートと革命家たち。エルマーの銃をトートに渡していなかったのは今回からの変更?
フィナーレはいつものみやさまフランツせり上がりから始まる。
ようやくnot軍服だよ! キラキラ黒いお衣装で素敵でした。
ところでみやさまはこのフィナーレせり上がり何回目でしょうか笑
この日最大にひやっとしたのはラインダンスでして。
最初から一人首の後ろを気にしている子がいるなぁと思ったら、きちんと留まっていなかったんでしょう、最後の足上げで案の定はらり。
下にはもちろん着てはいるものの、げ、と思いきや隣の子がぱっと抑えてずっと足上げ。
隣の子ナイスです。というか、手つながなくても足上げられるってすごいですな。
娘役群舞のシーンはロック調の「私が踊るとき」でした。
ここの娘役の衣装が色味も形も素敵。
何人かがたまさまと絡むのだけれど、ちゃんと憧花さんもピックアップされてて涙。
男役群舞は何度見てもかっこいいぜ、「闇が広がる」。
ずっと同じ振り付けなんだけど、かっこよくて羽山先生イズムがつまっている。
ここの男役が笑わずに冷たい顔して踊るのがすごく好き。
みやさまを常にロックオンしていたので、他の人も見たい。目が3つくらい欲しい。
デュエダンはちゃぴサヨナラにふさわしく、ちゃぴは白。たまさまは黒だったかな。
シシィとトートのように前半は冷たく絡んで、後半はがっつり組んでいた。
前半で一瞬だけするリフトでちゃぴのドレスの裾が綺麗な弧を描いて美しかった。
ということで、全体的に下手な人・ミスキャストが見つからないのが月組エリザベートでした。
東京のチケットがまだ確保できていないのだけれど、ここからどう熟されていくか絶対に見たいのでチケット争奪戦頑張ります。
カメラを止めるな
話題になっているのでそれなりに映画好きとしては見ておくか、とオットと見に行ってきました。
ゾンビ映画であることは確かなのでゾンビ、というか血とかダメな人はやめたほうがいいです。最後まで見れば不快感ゼロだけどね!
壮大なネタバレはしないけど、これから見る人のヒントにはなってしまうかも、な感想です。
しかし日本でゾンビ映画って珍しいよね。ゾンビ映画というと洋物。
そういえばゾンビ映画ってちゃんと見たことないかも、と途中でふと思った。
前半ははて、なぜこれが売れている…?と首を傾げつつもなんとなくオチが見えてはいた。
が、読めていたオチは半分、といったところでそれ以上の仕掛け。
前半で感じた違和感が全て後半になって回収されていくのはすっきりしたし、素直に笑えた。
ただオットは前半でカメラ酔いをしたらしい。確かに手ぶれありのワンカットだからか。
何も予備知識無しの方が楽しめるし、これはテレビで見たら、ながら見してしまって細かい伏線見逃しそうだなぁと思うと映画館で見るのが正解なのかも。
この監督が次は何を作るのだろうか。
楽しみでもあり、(予算がついて色々あると)がらっと雰囲気が変わりそうでもあり。
映画好きとしては見ておくべき映画でした。