備忘録

都内在住SEのアラサー。PNH持ち。好きなこと、思うことを記録。映画、美術館、宝塚がメイン。。

心の震えたファントム

歴代ファントムは映像も含めてすべて見ていたし、初の遠征で妹と夏休みに日帰りで行ったのが春野ファントム、というくらいには思い入れのある作品。

歌がうまいトップコンビだしまぁ見ごたえあるだろうね、とは思っていたのだが素晴らしいのなんの。ファントムってこんな話だったっけ?!といい意味で裏切られました。

 

 

ということで、まずはだいもん。

歌うまなのは十分知っていましたが、こんなに歌えたの?!純粋な声が出るの?!と。

第一声から震えたものね。

純粋で繊細で、こどものように無垢なファントム、というよりエリック。

どこまでも伸びていく声もその様子を表していて素晴らしいのなんの。

その一方でビストロで成功したあとの、花束を持って一人登場のしょんぼり具合とかかわいいすぎる。ファントムも成功をお祝いしたかったんだよねぇぇぇ。

2幕のクリスティーヌに逃げられてから声をあげて泣き崩れる様子もあなたはトップさんですか?というくらいに可愛い。

狂うだいもんも好きですが子犬だいもんも好きです。

 

そして真彩さんクリスティーヌ。

ビストロのシーンって正直最後の音出るか?とひやひやすることが多かったのですが、不安要素ゼロ。通常より最後キー上げましたよね。

後日ひかりふる路を見返して、ひかりふるのような低音で張る歌声もとても好きなのだけれど、高い音を清らかに歌われるとこんなに気持ち良いんだなぁと。

2幕の仮面を外して、のシーンもあれだけ包容力のある歌い方されたらそら外しますわな、と。このシーンのクリスティーヌはいつもひどいなと思っていたのだが、今回はそう思わなかった。本当に母のような愛を持てると思ったのだね、と。

だいもんとのデュエットも1幕しかないのが本当に残念。

ビストロのハーモニーも良かったし、You are musicも身体が震えた。宝塚以外のミュージカル含めてもここまで音楽を聴いて心地よいと思ったことありましたかね、というくらい。

この2人の声本当に素晴らしい。


彩風さんキャリエール。
2幕と最後の盛り上がりはこの役にかかっていると言っても過言ではないお役。
父としての包容力がよかった。
銀橋での歌いだし、「エリック」の声が温かみにあふれていて涙。
(というか自分含めてみなさん歌う前からすすり泣きが聞こえているの、スイッチ入れるの早すぎます)

「彼女に伝えてないことがあった…私がすでに結婚していることを」のセリフにそれ一番最初に話すことだ、と突っ込むのはお約束。


アーサーのフィリップ。
適度にちゃらくていいですよねー。(褒めてる)
前半はちゃらくて後半から男らしくなっていく様子もよい。
アーサーも歌うまくなったよなぁ。伸び盛りなので今後も頑張っていただきたいです。
みちるちゃんとの並びも美男美女で素敵。(みちるちゃんもお歌うまくなったね!!)


団員のレオくん、永久輝くん、綾くんの3人を見ているのもまた楽しい。
永久輝くんはカルメンの白い衣装もお似合いだし、後半キャリエールの若い頃も若々しくてキラキラしていますねぇ。

 

演出もちょいと変わっていて、オープニングの白鳥から黒鳥に代わるの好きだったんだが、今回のだいもんにはマリアで踊っているほうが似合う。
あとは個人的に一番嬉しかったのはラストですよ。
ファントムが死んで見送るところでこれまで警官含めて帽子を取る演出にすごく違和感があったので、それがなくなって嬉しい。
警官はそのまま、団員が名残惜しそうにするのはまぁわからなくもないので。

従者の皆さんのダンスも変わっていたけれど、激しくなりましたね!
というか笙乃さんのキレがすごい。つい見てしまう。
「彼らだけでは飢え死にしてしまうだろう」も突っ込みどころ。いやいや路上でパフォーマンスさせれば稼げますって。

 


エンディングは一気に雰囲気変わって群舞がオラオラ。
かっこいいー。目が足りないー。
代わってデュエットダンスは役の続きって感じで涙。最後にようやく抱きしめられてよかったねぇ…。

ということでブルーレイは買います。CDも欲しいなぁと久々に思ったくらいには素晴らしい公演でした。大満足。早く発売してくれ。