備忘録

都内在住SEのアラサー。PNH持ち。好きなこと、思うことを記録。映画、美術館、宝塚がメイン。。

月組黄泉の国へ行ってきましたよ、の感想。

見てきました、月組エリザベート

人生初の宝塚が花組春野さん版のエリザなので、特別な作品であることを改めて実感。

生で見るのは東宝版含めて3回目。
3回目だけど、キャストが全然違うので何度見ても飽きないのが恐ろしい。

以下、感想。


まずオープニングの霊廟。
ぞくぞく来ますよね、このオープニング。

自分のメインメロディーを皆が歌い継ぎ、トート閣下登場。
きたきた~となる。


以下、個人別の感想にします。

たまきちトートってキャラと合わないよね、と思っていましたが、これはこれで好き。
確かに怪しさはないけれど、ロックでパワフル。
意外とブロンド(というよりもレモン色?)のロングもお似合い。
ガタイがいいから長いのも似合うのね。

全体的にお歌がうまくなった!
「最後のダンス」も踊りながら歌ってパワフル。素敵。

シシィにも熱く突っ込んでいきながらも突き放すところは冷たくする。

ところでドクトルセーブルガーはなぜあんなよたよたおじいちゃんなのw
笑うところでしたよ。


ちゃぴ様エリザベート
サヨナラの集大成にふさわしいお姿。
子供時代は無邪気にかわいく(「パパみたいになりたい」の動きが軽すぎてさすがです)、後半どんどん威厳が高まる。
「私だけに」の前の泣くシーンはそんなに覆いかぶさってではなく、静かな泣き方。
割と落ち着いているところからの「私だけに」へ。
最後の音まで余裕をもって伸びて倒れる。拍手がすごかった。

「私が踊るとき」のシーンも手を広げて立つ姿がかっこいい。


そして我が推しみやさま。
フランツって髪型と衣装がどうしても固定してしまって苦戦する人が多いイメージなのに(歴代の方、すいません。フランツとしては正しいですが、推しの美しい姿が見たいんです)、美しくて流石です。
「感情を抑えるのが皇帝の義務だ」という言葉が表すように終始「静」のお芝居。
最初のお見合いのシーンくらいまでは明るい表情も見せるけど、後半辛そうですよね。(まぁ史実としてもこの人すごい人生だからね…)
「扉を開けてくれ」のところも一度開いた扉が再び閉ざされてくっと苦悩。あぁ素敵(単なるファン)。

マダムヴォルフのシーンも最後まで困惑しているのに、最後の最後マデレーネとキスするところで後頭部をがっと掴むあたり色男得意なみやさまです(はぁと)
お髭のみやさまも珍しいですが、「夜霧のボート」はそこまで髭もじゃにはならず。
そしてこのシーン大好き。お見合いのときと同じ旋律なのがいいですよね。

「最後の証言」のところも迫力あってよかったです。


れいこさまのルキーニ。
一人イタリア人なのでやや黒塗りの歴代ルキーニスタイル。
髪型はやや爆発気味でお髭。
滑舌がよくて非常に聞き取りやすかったのと、男っぽくて良かった!

キッチュのシーンのアドリブは
「おーっと綺麗なねえちゃんがいるぜ。(で一度カメラに顔を入れかける)…よく見るとそうでもないな。いやいや冗談だって!」でした。


ありちゃんルドルフ。
後半になってようやくの登場。歌もうまくてさすが。
「闇が広がる」の前半でトートに引っ張られるルドルフの振り付けのシーンが好きなのだけど、ありちゃん見事に引っ張られてました。(たまきち力強いなぁ)
マイヤーリンクで上着を脱ぐときに少々手間取っていたけれど、後ろに投げ捨て、黒天使も見事キャッチ。ナイスです。

子供ルドルフの蘭世くんもオープニングの音からよく出ていて、歌うまなのね。

 

専科が誰も出ないのにエリザベートができるって月組は中堅が揃っていてすごいのと、今後も安心できますね。
ゾフィーゆりのさんがこれでサヨナラなのは悲しい。
さち花さんのヴォルフは正しく下品で迫力で流石です。(前半は貴族やらミルクの中にいたけれど、ギャップがすごい)
まゆぽんお父さんはちゃぴとの絡みの対格差も含めて本当に親子のようで、これは本当に同期か、と…。
千蘭ちゃんの司教さんも俗っぽさが丁度いい。(「レストランからピッツァを取るように」の言い方がさらっとしていて違和感がなかった。)
晴音ちゃんのリヒテンシュタインも滑舌よく聞き取りやすく、歌も安定の安心。
海ちゃんヴィンデッシュ嬢もちょうどよく狂ってましたね。ここのちゃぴと扇交換が好き。(ちゃぴの「あなたのほうが自由」が音が上がっていくバージョンで嬉しかった)

 

以下は演出上の変更シーン?
(記憶が春野トート版なのと、手元にないので確認はできない。間違っていたらごめんなさい)

・「愛と死のロンド」でトートの登場って回る盆からのせり上がりだったかな
ハンガリー訪問時の銃声で帰ろうとするフランツを止めるエリザベートの「フランツ」という声って入っていたっけ
ハンガリー訪問のあとの、トートと革命家たち。エルマーの銃をトートに渡していなかったのは今回からの変更?

 

 

フィナーレはいつものみやさまフランツせり上がりから始まる。
ようやくnot軍服だよ! キラキラ黒いお衣装で素敵でした。
ところでみやさまはこのフィナーレせり上がり何回目でしょうか笑

この日最大にひやっとしたのはラインダンスでして。
最初から一人首の後ろを気にしている子がいるなぁと思ったら、きちんと留まっていなかったんでしょう、最後の足上げで案の定はらり。
下にはもちろん着てはいるものの、げ、と思いきや隣の子がぱっと抑えてずっと足上げ。
隣の子ナイスです。というか、手つながなくても足上げられるってすごいですな。

 

娘役群舞のシーンはロック調の「私が踊るとき」でした。
ここの娘役の衣装が色味も形も素敵。
何人かがたまさまと絡むのだけれど、ちゃんと憧花さんもピックアップされてて涙。

 

男役群舞は何度見てもかっこいいぜ、「闇が広がる」。
ずっと同じ振り付けなんだけど、かっこよくて羽山先生イズムがつまっている。
ここの男役が笑わずに冷たい顔して踊るのがすごく好き。
みやさまを常にロックオンしていたので、他の人も見たい。目が3つくらい欲しい。

 

デュエダンはちゃぴサヨナラにふさわしく、ちゃぴは白。たまさまは黒だったかな。
シシィとトートのように前半は冷たく絡んで、後半はがっつり組んでいた。
前半で一瞬だけするリフトでちゃぴのドレスの裾が綺麗な弧を描いて美しかった。


ということで、全体的に下手な人・ミスキャストが見つからないのが月組エリザベートでした。
東京のチケットがまだ確保できていないのだけれど、ここからどう熟されていくか絶対に見たいのでチケット争奪戦頑張ります。