備忘録

都内在住SEのアラサー。PNH持ち。好きなこと、思うことを記録。映画、美術館、宝塚がメイン。。

初めて文楽を見に行ってみた。

初の文楽へ。
文楽って?というと、人形を最大3人で操り、セリフは太夫、曲は三味線一人、で進んでいくものです。
(すいません、適当な説明で・・・)

公演は、彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)@国立劇場

チケットはネットで取りました。1か月くらい前だったかな。
当日見に行くと、ほぼ満席。そんなに大きなハコではないけれど。

国立劇場自体初めて行ったのですが、お堀の近くにいかにも和!な劇場で(正倉院を模したそうです)テンションあがります。

 

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外に赤い提灯がつるされていたり、お着物マダムも多くて、さすが和物。
(普段は日比谷界隈にいる人間)
そのへんは違うなぁと思ったけれど、「あら〇〇さん久しぶり~」「最近は文楽お能でねぇ」「私は最近歌舞伎が多くて…」とかどこでも似たような会話があるんですね。

 


先に大阪で見ていた妹の勧めにより、イヤホンガイド借りてお席へ。

 

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きらびやかな緞帳。(休み時間の解説によれば、琳派の絵を元にしたそうです)
このあと幕が上がって、黒・緑・橙の幕。あれを見ると和物に来たな、と思いました。


話は女剣士お園と、その敵の京極内匠。互いに出生の秘密があり、はてさてお園の仇討ちはどうなるか…という話。(超ざっくり)

間に30分の休憩をはさんでトータル4時間半、4段に分かれてのお話。

 

以下、初心者感まるだしの感想。
・人形大きい!!
 脇役の人形は一人で動かすものもあるのだけれど、主人公級は3人で動かす。イメージ的に小さいのかなと思っていたのですが、大人の上半身くらいにはなる大きさ。
 一人で動かす人形もあるのね、と思いましたがこちらは小さめ。モブは小さいのでわかりやすいです。

 というか、主役級が出てくると拍手が起きるのでわかります。どこの世界も同じ仕組み笑

 

・人形の動きが細かい!
 うまく人の手で持っているのだろうけど、人形が色んなものを持つんですね。
 お茶とか、尺八とか剣とか。馬の手綱も握ったり。小道具も多いし、子供を背負うときもちゃんと人が背負うときの細かい動きをする。

 

太夫と三味線の方が面白い。
 太夫と三味線の方は舞台下手にいらっしゃいます。
 最初の段は太夫3人、三味線一人で、太夫一人が各役を演じていたのだが、残りの段は太夫一人ですべての役を演じる。(途中で交代有)。
 あれはなぜなのだろうか…。
 あとは太夫の方によって話し方が結構差が出ていて、人によって雰囲気が違うんだろうなぁと。
 
 太夫のはじめのときに台本を掲げてから台の上に置くのも不思議。出てくるときに盆が回って登場なのもなんか面白い。

 

・セリフが字幕で出る!
 セリフが古文調(とはいっても江戸なので音だけでも凡その察しはつくのだが)で、すべて舞台横についているパネルに字幕が出るんですね。
 分かりやすい!

 

・意外と出演者が多い
 太夫と三味線の方が途中で何回か入れ替わりがあったのですが、いったい何人いたのだろうか。
 人形使いの黒子も何人いたのかわからないのだけれど、結構な人数がいらっしゃった。
 

笑えるシーンもあるし、立ち回りの迫力のシーンもあるしでメリハリが効いている。
特に、瓢箪棚(藤棚の瓢箪版、とおもっていただければ)で立ち回るシーンがあるのですが、瓢箪棚の裏側が階段になっていて
途中で上に上がって立ち回るんですよ。
目線が上になるとおぉ!となるし、最後片方が飛び降りて逃げるんですが、人形使い(結構お年がいってそうな方)がそれなりの高さをジャンプして逃げるので、場内拍手。
ローカルだけれど色々と長年培った技術が詰め込まれていて、見ごたえがありました。


とりあえず初心者はイヤホンガイド必須!
話の解説もはさんでくれるし、文楽の掟も解説してくれる。
これないと理解できない箇所があったのでイヤホンガイド重要です。


和物ってなんだかんだ学校で見たことはあるし、テレビでも見かける機会が多いし、抵抗感なく見られるなというのが今回の感想。
これを機に他のものも見てみよう。長年の仕掛けが多くて、退屈しない。

夏場に浴衣着て見に行かれたら素敵だなぁ。