備忘録

都内在住SEのアラサー。PNH持ち。好きなこと、思うことを記録。映画、美術館、宝塚がメイン。。

『マネとモダン・パリ展』三菱一号館美術館

せっかくなので、美術展の話もしましょうか。

先日行ってきたのが、『マネとモダン・パリ』展。三菱一号館美術館開館記念。

正直なところこのあたりの絵はあまり好みでないのですが、どちらかと言えば三菱一号館美術館の建物自体に興味があったので。この先はあんまり大きいのこないし。

まず展覧会自体。

マネは印象派にしては珍しく黒を使うのが特徴。たしかに黒のある絵のほうが引き締まって見えていて好き。

ベルト・モリゾのの肖像画が何点かきていたけれど、あの肖像画はどれも黒。他のよりも私は好きでした。

あと、面白かったのは油絵よりもイラストやエッチング。イラストも黒一色の猫や動物の絵。

本の表紙に使われていたんだっけな。このころに印刷技術がだいぶ発展して、ちょうどポスターなんかも花開いた頃なんですよね。そういや、マネもちょろっと描いていたっけ、と甦る授業内容。

イラストは変わった構図のものが多くてもしやこれは…と思って図録を見たら、やっぱり北斎漫画の影響が指摘されていました。

よし、これはイラストのポストカードを買うぞ!と意気込んでミュージアムショップに行ったら、残念ながらありませんできた泣 ポストカードは印象派な絵ばっかりだった…。自分の好みの作品が商品化されていないと切なくなる。

そうそう、ここのミュージアムショップ、ずいぶん充実していました。

ちょっと面白い雑貨が多くって。国立新美術館ミュージアムショップも力入っているけど、最近の美術館は絵画展以外にもお金かけるんですね。目玉の一つにしたい様子。

お目当てだった建物は古い感じがところどころ残っていて、懐かしい感じでした。

壁はレンガで、どうやらカフェに入るとずいぶん良い雰囲気だったようですけど、そっちはまたの機会にってことで。

中は古い建物だから空調とか大変だろうな、と思っていたら、部屋がずいぶん小分けにされていて、温湿度調整に設備がだいぶ投入されている様子。

美術館を想定して建てられた建物ではないからそういうところが大変だそうです。(と以前、ここの設計に加わった人の苦労を又聞きで聞いた。)

マネ展自体は、まぁマネ好きとポスター好きと印象派好きには楽しいものかな。私もマネの印刷物に興味をもてたので、収穫のある美術展でした。

不満はあのチケットだよなぁ。森美術館のチケットもそうなんだけど、展覧会ごとのチケットではなく、ただの文字の印刷だからつまらない。展覧会ごとに目玉のポスター使ったチケット作ってください、本当。

このあたり私設美術館の限界なのかしら…。寂しい限り。

《受胎告知》を絵画であらわすと。

何から話そうか考えましたが、やっぱりキリストの一生から入るのがオーソドックスでしょう。

ご存知、キリスト教の創始者。西暦は彼の誕生した年を基準としておりますが、近年の研究では数年ずれてるらしいです。

さてそんな彼は生まれたときからちょっと変わっておりました。正確には生まれる前。

父は神だからね。

母マリアのところに天使ガブリエルが来て「あなたは神の子を宿している」と言いました。

当時マリア未婚。(婚約者のヨセフがいましたが。)

マリアは当然驚きますが、天使の説得にその事実を受け入れます。

以上、これが受胎告知。

聖書の箇所でいえば、「マタイによる福音書 1章18節から25節」「ルカによる福音書 1章26節から38節」。

さて、これを絵画で表してみましょう。

受胎告知 シモーネ・マルティーニ

シモーネ・マルティーニの《受胎告知》(1333年)(一部)

登場人物は

・天使ガブリエル(この絵では左)

聖母マリア(右)

基本的にはこの二人です。

ガブリエルの特徴として

・天使なので羽があること。

一方マリアは

・赤と青の洋服

・本(聖書)を読んでいる、または持っていることも。

二人の背後が金に光っていることもあります。聖人の証です。

あとよく描かれるものは2つ。

・白百合…これは純潔の象徴。マリアの処女降誕を表してます。

・鳩…鳩は神の使い。神のお告げということです。

この絵では鳩はいませんね。

この作品の特徴は2つ。

一つ目。文字。

天使とマリアの間に何か文字らしきものが書かれているのが分かりますか。

これは天使の口からマリアに向かって、天使のセリフが当時の言葉で書かれています。(ごめんなさい、なんて書かれているのかは忘れました)

古い時代の絵だとよく該当する聖句が書かれています。だんだん時代が経つにつれてなくなるんですが。

二つ目。マリアのポーズ。

マリアも天使の言葉に恐れて、身を後ろによじらせていますね。

このマリアのポーズというのも作家によって描かれ方が色々あります。

次回は、他の画家の描いた《受胎告知》を比較してみます。

宗教画について。

絵の解説をする前に、宗教画について少しお話させてください。

そもそも西洋美術史において、宗教画といえばキリスト教画です。

より正確に言えば、ルネサンス以前の絵画といえば宗教画がほとんど。ルネサンスになって神話画や肖像画がすこしずつ増えてきて、後に風俗画、風景画が出てきました。

とはいっても主にアカデミーでは風景画、風俗画は長い間、宗教画や神話画より格下の絵画として扱われていました。人気はまた別の話です。

現在美術館に所蔵されている絵が描かれた目的は色々なのですが、西洋に行ったときに教会に行ってみてください。そりゃもう宗教画のオンパレードです。

歴史ある美術館に行っても、宗教画が多いはず。

なぜか?

絵画が描かれた頃、聖書(というより文字)を読める人はわずかでしたし、そもそも紙が貴重品でした。(紙の普及は西洋より東洋のほうが早い)

羊皮紙に書かれた聖書は教会の祭壇に鎖つきでぼーんと1冊ある程度。

では、一般人はどうやってキリスト教の話を知っていたのか?

そこで登場するのが祭壇画やステンドグラスに描かれた聖書の話を題材としたものです。

要は、絵画は布教の道具です。

美術館に収蔵されている絵画になるとまた色々な意味が含まれるのだけど、基本的には信仰心の表れ。

というわけで、聖書の話さえ分かれば宗教画は楽なんです。

絵画の題材に使われるのも定番がありますし。日本では馴染みがないから取っつきにくいだけ。

色々と難しい意味を込めているものも多いですけど、基本は同じ。

このブログでは、宗教画を中心に絵画読み解きをしながら、こんなところを見ると面白い、というのをつらつらと述べていきます。

一応手元に聖書はありますし、色々美術書も読みましたが、あくまでも私流の見方です。キリスト教徒ではありませんし、絵画の読み方にも説が複数出ているものも多いです。

そんなことを了承の上、お付き合い頂ければ幸いです。

新装開店予定

無事に社会人になり、なんとか1ヶ月を超えそうです。

とはいってもまだあと2ヶ月研修で、そのあとの配属もひたすらお勉強する部署なのですが。

社会人になって、時間がなくなり、あぁ本当に社会人って目標持たないと毎日ダラダラ過ぎてしまうな、と痛感いたしました。

じゃぁ目標ってなんだろう、と1ヶ月考えて、うん、やっぱり美術好き、という結論に至りました。

ここ最近、美術史を専攻していたというと意外と食いついてくれる人が多い。(というより珍しがられるのですけど。)

イタリアルネサンスあたりの宗教画が好きだ、というとだいたい「分かりにくい」と言われる。

いや、宗教画って分かりやすいんですって!!

とはいうものの、美術ってどうしても絵を見せながらでないと話せない。

なのでなかなかお話ができない。

じゃぁもしかして、意外と美術に興味ある人っているんじゃない? わかりにくそうと思って足出しにくいんじゃない?

と考えたので、美術のお話をちょこちょこしていこうかと思います。

果たしてどれほどの頻度で更新できるかわかりませんけど、なるべく更新していきます。

かぼちゃクッキー

『部屋でくつろぐシリーズ かぼちゃのクッキー』

かぼちゃ?という味。あんまりかぼちゃの味がしないです。

甘さ控えめでおいしいのだけれど、糖分を欲している作業中には物足りない。

たぶん普通におやつで食べるには丁度よい。

あとは、他の2つに比べて少々粉っぽい?

手に粉がつくので、PCでの作業中に少々困ります。

紫いもとクランベリーのほうが好きかなぁ。

雪の結晶ピアス

雪結晶ピアス

そろそろ寒くなってきたし、ということ雪の結晶モチーフを発見したので作ってみました。

製作時間を計ってみたところ2時間半。

左右で違うデザインにしたわりにはそこまで時間を使わずにすみました。だいぶ「作業」には慣れてきました。

ピアス作るので一番何に時間がかかるかというと、デザインですからね。パーツを並び替えてどれが一番良いか、と。誰かセンスをください。

今回、雪結晶以外に左右合わせて7種類のパーツを使っております。最多です。参考までに描きだしてみると

チェコ 4ミリ ブルー 2個

チェコ 4ミリ クリスタルAB 1個

・アクリル ソロバン 4ミリ ライトブルー 3個

・樹脂パール 3ミリ ホワイト 1個

・キャッツアイ 3ミリ ホワイト 2個

あとの2つは家に適当にあったのを使ったのだけれど、おそらく

・樹脂パール 3ミリ アクア 1個

・樹脂パール 6ミリ クリーム 1個

これ以外に、丸カン、9ピン、Tピン。

なんだかんだで、ちょいちょいとパーツがそろっていきます。

横浜に結構そろっているお店を見つけたのでね。モアーズ内に。一度入って物色しだすと軽く30分は経っているのが恐ろしい。

まだ使っていないモチーフがしまってあることが、とっても嬉しい。

さて、次は何を作ろうかなぁと。

『図書館革命』

『図書館革命』 有川 浩

図書館シリーズ4作目。

いやぁもう一気読み!!

さすがシリーズラストということで、怒濤の展開で息つく暇なし。すごいです。

郁の勢いが止まらぬどころかスピードを増す。あぁこの状況をどう打破してくれるのだろうか、と思ってやっぱり綺麗にひっくり返してくれる。

稲嶺司令にぞくりとした。

あとはもう、良い意味でラノベ出身だなぁと思いました。

郁と堂上のベッタベタで砂糖たっぷりの展開とか、こちらもこちらでお約束な感じの柴崎と手塚! 学校の図書館で読みながらにやついてしまいました。

それにしてもこの話に出てくる女性は強いですね。郁はもちろん、柴崎も強いし、折口さんも。それでいてたまにほろりと女になる。この加減がたまらなく好き。有川さん、女性の描き方がうまいですよね。

あぁ自由に本が読める時代に生まれて良かった、とこのシリーズを読みながらいつも思う。